<特集>つながった「命のバトン」フットサル試合中の心肺停止からの救命事例

2015年5月4日、フットサルの試合中に22歳のフットサル選手が「心臓震盪」により心肺停止となるアクシデントが発生しました。

しかし、その場にいた19歳の女性の勇気ある迅速な対応により救命され、翌日には今までどおりの生活を送れる、いわゆる「完全社会復帰」できたという素晴らしい救命事例がありました。

 まさに「命のバトン」が的確にリレーされた結果であり、私が今まで追い求めていたスポーツ現場で発生するアクシデント、救える命を救うための「お手本」となる事例でした。

 この事例は先日のNHKニュースでも取り上げられていますので、ぜひご覧頂き、救命講習会を受講して頂きたいと思います。 

心臓震盪の原因と対策について
今回のアクシデントの原因となった「心臓震盪」の予防と、その対策であるPAD(市民による早期除細動)の普及活動にご尽力されている、我が国における「心臓震盪」の第一人者でいらっしゃる埼玉医科大学総合医療センター救急科(ER)の輿水健治先生が「月刊トレーニングジャーナル5月号」に掲載された「心臓震盪」の原因とその対策に関する特集記事です。スポーツの現場に関わる方は必読です!
(PDFファイルのダウンロードは下記「ダウンロード」からどうぞ!)
月刊トレーナージャーナル特集記事.pdf
PDFファイル 1.8 MB

応急手当やAEDの重要性も判りました、心臓震盪のことも判りましたが、いざ応急手当をするとなると自信がない・・・そんな方は下記の動画「すみません、誰か来てください」をご覧ください。

 

この動画は、東北地方の救急隊員の方が「You-Tube」にUPしたもので、今回のフットサルでのアクシデントのような緊急事態に遭遇したバイスタンダーが、勇気を持って応急手当の第一歩を踏み出せるように、バイスタンダーを応援し、勇気づけるために考案された動画です。

スマートフォンなどにある音声検索機能を使い、スマートフォンに「誰か来てください」と話しかけるだけで、自動的にトップに表示され、それをタップすると画像がスタートし、救急車全国平均到着時間である約9分の間、BLSの方法や注意事項、胸骨圧迫のテンポなどを教えてくれるというスグレものです! 

ご覧頂きましたか?素晴らしいアイディアですよね!

こうしたアイディアを考え、それを実際に活用できるようにしてくれる、そんな情熱ある若い人たちがいてくれることは、本当に嬉しく頼もしい限りです。

 

「命のバトン」をつなげるために、救える命を救うために、「もしもの時」には、どうかスマホに向かい「誰か来てください!」と話しかけてみて下さい!

「あなたはひとりではありません。私達、救急隊員があなたの力になります」そんな想いが伝わってきますよね。

もし、そんな場面に遭遇した時には、この動画が必ずあなたの力になってくれると思いますので、どうか「勇気」を持って救命への第一歩を踏み出して欲しいと思います。 

今回の事例は、メディアに大きく取り上げられましたが、一命を取り留めた田中さん自らが、応急手当とAEDの重要性を、自らの体験を通じて多くの人たちに訴えており、それが大きな輪となりつつあります。

自らの体験を話すこと・・・それは並大抵のことではありません。

そんな田中さんの心からの「声」を無駄にしないためにも、引き続きBLSとAEDの重要性を訴え続けていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。(HIGE)

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